日経平均先物

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日経平均先物(Nikkei 225 Futures)とは、日経平均株価を原資産とする株価指数先物取引です。

すごく簡単に言い換えると日経平均株価という株価指数を株式のように買ったり売ったりする取引のことです。

日経平均先物はJPX大阪取引所とSGX(シンガポール取引所)CME(シカゴマーカンタイル取引所)の3つの取引所で取引が行われています。

Futuresと付くように先物とは日経平均株価の将来の価格を先取りしたものとも言うことができます。つまり先物が売られれば、原資産である日経平均株価も売られ、先物が買われれば、日経平均株価も買われるということです。

このため日本株を取引するトレーダーは日経平均先物の値動きを常に監視しており、日経平均先物の値動きによって買ったり売ったりをするデイトレーダーも多く存在しています。日経平均先物に興味がなく株取引しかしていない方も日経平均先物のことを理解することは株取引をおこなう上でとても重要です。

日経平均先物の仕組み

日経平均先物は日経平均株価を1000倍した価格で取引されています。つまり、もしある日の日経平均株価が15,000円だったとすると、最小単位の1枚は15,000円×1,000倍で1,500万円の売り買いということになります。

15,000円で1枚買った日経平均先物が100円値上がりして15,100円になったとすると、100円×1,000倍で10万円のプラス(正確には含み益)になります。

日経平均先物は10円単位ずつの売買で行われており、10円×1000倍つまり1ティック1万円の取引となります。

そんなに大きな取引はできないという方にピッタリなのが日経平均先物miniです。日経平均先物miniは1枚が普通の日経平均先物の10分の1の枚数、つまり0.1枚から取引がおこなえ、しかも5円単位ずつの取引がおこなえます。

日経平均先物のメリット

  • レバレッジを掛けることができる
  • 取引時間が長い
  • 倒産のリスクがない
  • 流動性が高い
レバレッジを掛けることができる

日経平均先物は証券会社にもよりますが、最大で資金に対して約20倍程度のレバレッジを掛けて取引をすることができます。日経平均株価が1%変動すると資産が20%変動するということです。為替証拠金取引であるFXのレバレッジは最大で25倍なので、日経平均先物取引よりも高いですが、FXよりも日経平均株価は値動きの変動幅が大きいのでより投機的であると言えます。

取引時間が長い

取引時間は9時から15時15分までの日中立ち合いと16時30分から次の日の午前5時30分までのナイト・セッションです。株取引のような昼休みはありません。

また大阪取引所以外でも日経平均先物は取引が行われていて、SGX(シンガポール)では8時45分から3時30分までのと16時15分から次の日の午前3時まで。CME(アメリカ・シカゴ)では8時から翌日の7時15分までとほぼ24時間取引が行えます。これなら海外でニュースなどによって急激な変動が起きてもすぐに対応ができます。

倒産のリスクがない

個別株ですと、保有している企業の株が突然前触れもなく倒産した、もしくは突然株価に大きな影響を与えるほど悪材料を発表する。そんなリスクがありますが、日経平均先物は日経平均株価を対象としているので、倒産して持ち株が売れないなんてことはありえません。しかし、テロや天災によって日本市場全体が大きな影響を受けるような場合は大きな変動リスクがあります。

流動性が高い

個別株では、好材料悪材料などによってストップ高ストップ安に張り付いたまま取引ができずに大きな損失を被る可能性がありますが、日経平均先物では非常に高い流動性が備わっており流動性リスクは低いのが特徴です。買いたい時に買うことができ、売りたい時に売ることができるのが日経平均先物の魅力の一つです。

ネット証券全社手数料一覧

日経平均先物の手数料を調べて一覧にしました。(価格は税抜です。2017年4月25日現在)

証券会社名10万20万30万50万100万300万
SBI証券143143191191360360
ライブスター証券8080
80808080
GMOクリック証券93939393 9393
楽天証券250250250450450450
SMBC日興証券000000
松井証券03003005001,0003,000
岡三オンライン証券991503003005001,000
むさし証券7595175175320440
丸三証券2002003005001,0003,000
内藤証券248248248448448448
立花証券175175175175350350
岩井コスモ証券1,0001,0001,0001,0001,0001,000
東海東京証券555555555555555555
野村ネット&コール515515515515515515
豊証券4864864868108101,080

日経平均先物のことについて理解したら次に原資産である日経平均株価についてわかりやすく説明します。

日経平均株価とは

日経平均株価とは、東京証券取引所の第一部市場に上場する企業の中から日本経済新聞社が選んだ225社の株価を平均値かした指数です。

日経平均株価に採用されている225社は定期的に見直しが行われていて、どの銘柄を採用するかまたは除外するかは日本経済新聞社が判断を行っています。また正式には日経平均とは言わず、日経225が正式名称であり、海外ではNikkei225として広く使われています。しかし日経225が日本経済新聞社の登録商標である為に、他のテレビ局や新聞社は日経225とは呼ばずに日経平均株価と表現しています(日経平均株価と日経225の数値は同じです)。

他にも経済指標は、TOPIXやJPX日経400、日経500種平均株価、東証2部株指数、マザーズ指数など様々ありますが、日経平均株価は、日本を代表する経済指標であり、経済は多くの人の生活にも影響を与えるために経済界だけではなく政治家や一般サラリーマンまで多くの人が日経平均株価の値に関心があります。だからこそテレビニュースでも必ず「今日の日経平均株価とは……」と伝えているのです。

そんな日経平均株価を株のように買ったり売ったりできる金融商品が日経平均先物です。このサイトでは日経平均先物を詳しく知ってもらうためにプロのトレーダーに監修してもらい様々な観点から詳しく説明していきますので最後まで御覧ください。

日経平均株価の推移

日経平均株価は日本経済新聞社が日本市場が開く午前9時から15秒おきに算出し発表しています。つまりリアルタイムで日経平均株価を知りたいと思っても、15秒おきしか知ることはできませんが、プロのトレーダーは自身でプログラムやExcelなどを使ってリアルタイムの日経平均株価の数値を算出して監視しています。

リアルタイムで日経平均株価の数値を見ることで、細やかな市場の変化や日経平均株価と日経225先物との価格差を利用した裁定取引などリアルタイムで監視するメリットがあるからです。

 日経平均株価の構成銘柄

日経平均株価は36ある業種を更に「技術」「金融」「消費」「素材」「資本財・その他」「運輸・公共」など6つのセクターに分け、産業構造の変化を織り込むためにセクター同士のバランスを考えながら、市場を代表する銘柄、流動性の高い企業が選ばれています。

構成銘柄は毎年10月の第1営業日に年1回の定期見直しが行われています。また倒産(会社更生法または民事再生法の適用申請や会社清算など)による整理銘柄指定または上場廃止 、被合併、株式移転、株式交換など企業再編に伴う上場廃止、債務超過などその他の理由による上場廃止または整理銘柄指定、第2部への指定替えなどの場合は臨時入れ替えが行われます。

 日経平均に採用されると

日本を代表する指数の日経平均に採用されると言うことは、日本を代表する企業になったと言っても過言ではありません。企業のネームバリューと向上させるだけではなく、株価にも大きな影響を与えます。勿論、日経平均に採用されるにはその業種を代表するほどの業績や流動性が必要なので、優良な企業であることは間違いありませんが、日経平均に採用されると、日経平均と連動するように仕組まれている連動投資信託(通称:インデックス・ファンド)があるのですが、それらの投資信託は日経平均と同じ値動きになるようにしないといけないので、今まで日経平均に採用されていなかった銘柄の株を新たに市場から調達しなくてはなりません。この為より大きな買い需要が発生し、株価が上昇する可能性が高まります。

日経平均株価の寄与度

「寄与度」とは、日経平均に対して各個別銘柄がどのくらいの騰落幅をもたらしたかを示すものです。10円の寄与度なら当該銘柄が日経平均を10円押し上げた事を意味します。

日経平均株価(日経225)の算出方法はTOPIXとは違い株式時価総額の比重を考慮したものではなく、 その時点の株価を額面50円相当(みなし額面)に換算した「みなし株価(みなし値)」を単純に合計し、それを一定の除数と呼ばれる値で割ることで算出されています。

( 「みなし額面」とは、旧額面に相当するもの。もともと50円額面換算株価で算出していた日経平均ですが、商法の改正により額面制度が廃止されたのにともない、指数の継続性を維持する為、旧額面に相当する「みなし額面」という概念を使って従来と同じ株価修正を行っている)

その為に、みなし株価が大きい銘柄ほど日経平均株価に影響を与えることになります。

同じ日経平均採用銘柄でも、構成率の高い銘柄と低い銘柄では日経平均への影響は実に300倍もあります。

逆に言えば日経平均構成率の高い銘柄ほど、日経平均および日経平均先物の影響を与えることになります。

日経平均株価の特徴

日経平均株価の225の構成銘柄にはいくつかの特徴があり、ソニーやキヤノンといったハイテク産業や輸出企業である自動車産業の構成比率が高く、また値嵩株と言われる株価が高い銘柄の指数影響度が強い特徴があります。

そのため円安などで輸出企業であるハイテク株や自動車株が買われると日経平均株価も上昇することが多く、円安は日本経済にとって良いことと言われる要因の一つでもあります。

SQ日やSQ週などでは一部の値嵩株(ユニクロを運営するファーストリテイリングやソフトバンク、ファナック等)だけを買い上げて日経平均株価を無理やり押し上げることもしばしば見られ、日経平均が上昇しているのに値嵩株以外はそれほど上昇率が高くない現象も見られます。

この為、日経平均株価はTOPIXよりも経済指標として相応しくないとの声も聞かれます。

日経225先物のルール

取引時間

日経平均先物はJPXの大阪取引所とSGX(シンガポール取引所)、CME(シカゴマーカンタイル取引所)の3つの取引所で取引が行われており、それぞれ取引ができる時間が違います。

大阪取引所

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プレ・オープニングとは注文を受け付ける時間で、プレ・オープニングの注文状況から寄り付き時間に寄り付く値段が決定します。

プレ・クロージングとはプレ・オープニングと同じで今度は大引けの値段を決定するための時間です。

プレ・オープニング、プレ・クロージングともにこの間に出された注文が瞬時に約定するわけではなく、全ては寄り付き、大引けの時間になると板寄せが行われて注文が合致すれば約定します。

SGX(シンガポール取引所)

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シンガポール取引所は大阪取引所よりも日中立会とナイト・セッションともに開始時刻が15分早いのと注文が約定した時に取引相手(カウンターパーティー)の証券会社がわかるのが特徴です。

CME(シカゴマーカンタイル取引所)

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CME市場で日経平均先物の取引を行っている投資家はアメリカ人を筆頭におもに外国人投資家です。日本の株式市場の7割は外国人投資家による取引だと言われています。特にアメリカ市場が活況に売買されている時間帯はCMEでも多く取引が行われています。

ノンキャンセル・ピリオドに注意

また日中立会におけるオープニング・オークション前の1分間、ナイトセッションにおけるオープニング・オークション及びクロージング・オークション前の1分間を対象にノンキャンセル・ピリオドという規制が導入されています。

これは板寄せ直前の注⽂訂正・取消しによる過度の価格変動を防⽌する観点から、日経平均先物の寄付き及び引けに係る板寄せの直前に、訂正・取消し注文を原則受け付けない時間帯があるということです。ノンキャンセル・ピリオドの対象時間は訂正・取り消しの注文が受け付けられませんが新規注文は受け付けられるので注意が必要です。

制限値幅

日経平均先物にも株取引のような値幅制限があります。しかし株取引のストップ高、ストップ安のよう値幅制限以上以下の値段が終日付かないわけではなく、取引が一時中断された後に取引が再開されるサーキットブレーカーという制度を導入しています。サーキットブレーカーには2つの種類があります。

ダイナミックサーキットブレーカー(Dynamic Circuit Breaker)

誤発注による価格の急変を防止する観点から導入されているサーキットブレーカーです。直前の基準となる値段から上下0.8%(10,000円なら80円)を超える約定が発生すると30秒間取引が中断されます。
即時約定可能値幅制限制度と言って上下0.8%までは即時に約定しますが、それ以上の変動は誤発注の恐れがあるので一旦(30秒間)取引を中断して誤発注かどうかを確認する、実際に誤発注だった場合の被害を拡大することを防止するための制度です。

スタティックサーキットブレーカー

取引を一時中断することで投資家の過熱感を鎮め、冷静な判断の機会を設けるために導入されているサーキットブレーカーです。前日の終値から上下8%の値を制限値幅とし、その値を付けてから1分間の間に制限値幅の10%の範囲外の値が付かない場合に10分間取引が中断されます。その後制限値幅は12%、16%と拡大され、その後どうするかは取引所が判断をするようになっています。

証拠金

日経平均先物を取引する場合はあらかじめ証拠金と呼ばれるお金を証券会社に預けて、その証拠金をもとに取引をおこないます。

日経平均先物取引は原資産となる日経平均株価が期日(SQ)にどのような価格になっても、決められた価格で決済しなければならず、その決済を保障する為に証拠金が必要となってきます。

このような取引を証拠金取引といい、日経225先物取引は証拠金取引の1つです。

証拠金取引の特徴は、差入れる証拠金の額は取引する金額に比べ少額になることがあげられます。

日経平均先物取引に必要な証拠金はSPAN®という計算方法で計算され、各証券会社はこれを基準にして、差入れる証拠金を独自に決めています。

日経平均先物を1枚建てるのに必要な証拠金の額は過去一定期間における原資産の日々の変動状況に基づて計算されます。

SPAN証拠金の特徴

SPANとは、The Standard Portfolio Analysis of Riskの略でアメリカのCMEが1988年に開発したリスク対応の証拠金計算を行うためのシステムのことです。
現在ではSPAN は、世界主要各国の先物・オプション取引所で採用されているグローバルスタンダードのシステムです。

SPANの特徴として、同じ商品を売りと買い両方の建玉を保有している場合や、同じ商品の異なる限月を売り買いしている場合などでは従来の証拠金の計算方法よりも証拠金が少なくてすむなど、より実際の取引に則した計算方法と言えるでしょう。

つまり取引に必要な証拠金を個々の建玉ではなく、ポートフォリオ(建玉状況)全体で計算されるので従来よりも最低証拠金額が下がり資金効率が向上するメリットがあります。

もう一つの特徴として、最初に建てた玉に含み益が発生すると、その含み益でも新規建てをおこなうことができます。

証拠金30万円で取引をおこない、値洗い益が20万円発生した場合は、証拠金が50万となり、その額まで新規にポジションを膨らませることが可能です。

SPAN証拠金の金額

SPAN証拠金の金額については日本クリアキング機構のホームページにて確認することができます。

ボラティリティが大きかった週の翌週などではSPAN証拠金の金額も大きくなることが多く、相場が急落した翌週はその金額がどのようになるのか注目されています。

各証券会社は発表されるSPANに×120%や150%といった独自の掛け目を設定し、発生した追証を回収できなくなるリスクを軽減しています。

どのような掛け目を設定しているかは証券会社によって対応が様々なので、利用している証券会社のホームページ等を確認する必要があります。

日経225先物の税金と確定申告のやり方

日経平均先物取引・日経平均mini取引・日経平均オプション取引で得た利益は課税の対象となっており、一年間(1月1日から12月31日まで)の損益を計算してプラスの場合は原則確定申告を自らおこない税金を支払わなければなりません。
年間の売買損益合計がマイナスの場合、確定申告の義務は発生しませんが、確定申告をおこない、損失の繰越控除の手続をすることで翌年度以降最大で3年間その損失を繰越し、翌年度以降に発生した利益と損益通算することができますので是非確定申告をおこないましょう。
3年間損失を繰り返すためには、取引の有無に関わらず3年間毎年確定申告をする必要があるので注意してください。

税率

日経平均先物取引・日経平均mini取引・日経平均オプション取引の利益にかかる税金は雑所得となり、申告分離課税の取扱で税率は20%(所得税:15%、住民税5%)となっています。

*平成25年から平成49年までの25年間は所得税額に対して2,1%の復興特別所得税が課せられることになりましたので20%から20,315%(所得税および復興特別所得税15.315%)(住民税5%)となります。

損益の計算方法

課税対象となるのは、日経平均先物取引・日経平均mini取引・日経平均オプション取引では、保有する建玉を反対売買による決済をおこなって1年間(1月1日から12月31日まで)に確定した利益から売買手数料など取引にかかった費用を差し引いた金額です。

年間損益とは実現損益を指し、含み益含み損関係無く未決済建玉はその年の利益には入れません。年をまたいで建玉を決済した場合などは翌年の確定申告となります。

また、日経平均先物取引・日経平均mini取引・日経平均オプション取引の損益は、他の有価証券先物取引等、金融先物取引および商品先物取引、くりっく365、FX(外国為替証拠金取引)、CFDなどと損益の通算が可能です。ただし、株式とは損益の通算はできません。

例えば、日経平均先物取引では利益が出ていて、FXでは損失があった場合などは日経平均先物取引の利益からFXの損失を差し引た額を申告することになります。

確定申告のやり方

自分で用意するもの

  • 印鑑
  • 源泉徴収票
  • 取引報告書などの一年の取引の損益が計算できるもの

税務署でもらうもの

  • 確定申告書B(第一表・第二表)
  • 申告書第三表(分離課税用)
  • 先物取引に係わる雑所得等の金額の計算明細書

取引報告書は利用している証券会社から送られてくる場合とそうでない場合があり、各証券会社によってまちまちです。利用している証券会社に確認してみてください。送られてきた取引報告書は確定申告をする際に必要となりますので大切に保管しておいてください。

先物取引の確定申告は書類を用意さえすれば、それほど難しいものではありませんが、初めて確定申告をおこなう方などは早めに税務署の方に相談するなどした方が良いかもしれません。

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